2011年11月 9日 (水)

リーカー 地獄のモーテル

アメリカって、みんなこーなん?という感じのだだっ広い荒野が舞台。

大自然お腹いっぱいの家族を載せた自動車が、鹿をはねてしまう。
やーねー、へこんじゃうじゃない。と車を止める妻。
物陰に何かいるのを見つけて、様子を見に行く夫。
何かを見つけて「ボクも降りたい」と言い出す子供。止める妻。
夫を呼び戻そうとする妻。戻らない夫。
「降りたい、降りたい」と言い続ける子供。子供を止め、夫を呼ぶ妻。

そこに現れたのは…頭をすっぱり切られて、ボー然としている夫だった。

雰囲気はいいんだけど、若干、力の抜けるオープニングで始まる。
その後、親子のことは忘れられ(注・一応伏線ったりする)、ロックフェスへ向かう若者たちが主人公となり、今まで営業していたような形跡があるのに、なぜか、人っ子一人いないドライブインで、恐怖の一夜を過ごすことになる。


見通しが良い割に、どこで誰がなにをやっているかわからない、外部と断絶されたドライブイン。
謎の落書き。
謎のもやもや(死臭をビジュアルで表しているらしい)
もったいぶった殺し方をする、謎の早い奴。
謎の鹿の死体。
生きてちゃいけないようなケガを追いながら、ウロウロする謎の人物たち。
なんだか、謎ばっかりだけど。

展開がもたついている割に、雰囲気は悪くない。
サイレントヒルみたいだなぁと思ったら、実はその通りだった。
ようするに、登場人物たちは、すでにみんなお亡くなりになっていて、それ気づかず、生と死の狭間の世界をウロウロしていて、本当の死因と同じ死に方で殺されていくいのだ。

ラストの、ホントはこーやってお亡くなりになった解説で、なんだか感心してしまう。
あと、生き残る人もいるからね。


評価:60%(展開の遅いスプラッタ。むしろサイコ物。現実と幻想がごっちゃになっていく感じが好きな人にオススメ)


2011年11月 2日 (水)

武士の一分


「武士の一分」とは男の意地という意味だ。
江戸時代、武士は意地を張るよう法律が定められ、教育を受けていたという。

木村拓哉演じるは、早く隠居して子供相手の剣術道場を開くことを夢見る下級侍。
気のいい美男子で、幼なじみの美しい妻と、父の代から仕える下男と、つつましい生活を送っていた。

ある日、主君の食事の毒見で、貝のお造りに当たって、目が見えなくなってしまう。
盲目の武士など、あるいは捨扶持で飼い殺しにされるのではないかと覚悟していたところ、主君の温情でこれまでどおりの暮らしを送れることになる。

んが、妻に横恋慕する偉いさんが、妻を抱く代わりに地位を保証してもらったとの噂が立ち、下男に調べさせたところ、妻は真実であることを告白する。

江戸時代の不倫は密通と呼ばれ、有無をいわさず、両者とも死罪である。
浮気された夫が討ち果たさなければならないのだ。

卑劣な偉いさんと、妻をそこまでさせてしまった自分の情けなさに腹を立てるキムタク侍。
他人に体を開いたとはいえ、自分の身を案じてのこと。
惚れた女を切り捨てるなど、できるわけもない。
そして、武士の一分。


やっぱ、木村拓哉ってカッコ良かったんだなぁと思う作品。
気取っているわけじゃなく、どちらかと言えばドジで愚痴っぽいんだけど、骨太な、あの頃の本物の武士のカッコ良さ。
大切な日々の日常を背景に思いのあふれる画面。
これって、結構、大スクリーンで観たい映画かもしれない。


悩んだキムタク侍は、事を表出さず、黙って妻を離縁して返す。
その上で、見えぬ目で偉いさんへ果し合いを挑み、切られればそれまで、討ち果たすことができても、温情を示してくれた主君からお咎めを受けるようなら腹を切ろうと決意する。

理由を聞かず、盲人剣の稽古をつけた緒形拳師匠は、勝てないだろうと正直な感想を言うが、「死ぬ気でやればなんとかなるかもしれない」と、まぁ、それはそうだろうと思う助言を与える。

二人きりの死闘で、思わぬ苦戦を強いられた偉いさんは、不意をついて屋根の上から切り捨てようとするが、とっさの呼吸で腕を切られる。

腕の使えぬ武士など意味が無い。
それも、私闘の末である。
もちろん、密通の事実など明かすことはできない。
偉いさんは、決闘の理由も相手も、誰にも伝えないまま、腹を切って果てる。
彼なりの武士の一分である。

まさか、盲目の侍と決闘し切られたなど、誰一人想像すらできず、キムタク侍はお咎めなしに終わる。
だが、キムタク侍は、自分がバカで妻を疑わなかったら、こんな事にはならなかったと後悔するのだった。


評価:80%(木村拓哉ファンオススメ。スマスマ初期の探偵物語のパロディをかっこいいと思った人なら)

twitter test2

ツイッター テスト2

2011年10月29日 (土)

REC2 ターミナルの惨劇

前作のRECが(全く同じなりに)オリジナルもハリウッドも、どちらのバージョンも面白かったから、REC2のハリウッドリメイクバージョンもさっそくレンタルしてきた。

物語は、タクシーに乗っている遅刻間際のCA二人の会話から始まる。
前作と同時刻の話だが、オリジナルのREC2は、あのマンションへ突入する噺だ。
ハリウッドバージョンでは舞台が違う。

フツーに飛行機の中で最初のゾンビが出現し、飛行機から出る許可を得られないまま整備場へ突入。
当然、整備場は隔離されていて、登場人物たちはゾンビと共に閉じ込められてしまう。

全部悪魔のせいにしてしまったオリジナルも嫌いじゃないけど、無理矢理なカルト臭が一般向けじゃない様な気もした。
普通のゾンビ物にしたのは、むしろ大人の判断か?
一応、ゾンビ発生の謎解きはあるけど、どうでもいい感じ。

あと、どうやらPOVをやめてくれたようだ。酔うんだよな、あれ。

評価:60%(普通のゾンビ物が好きな人ならオススメ)

2011年10月26日 (水)

隠し剣鬼の爪

たそがれ清兵衛が面白かったので、立て続けに見てしまった。

清兵衛は、主人公が枯れていて盛り上がりに欠けてしまったけど、今作は、思い込んだら命懸けの真面目な硬骨漢が主人公。
嫁ぎ先で虐待されていた、元お手伝いさんのために走りまわったり、藩のお偉いさんに楯突いたり。
本人大真面目で深刻にもかかわらず、周囲の暖かなフォローもあって、ミョーに感情移入できる作品になった。

後半、主人公は、同門の兄弟弟子と果し合いをするハメになる。
主人公は、師匠から「鬼の爪」と呼ばれる秘剣を伝授され、また、御前試合で勝利したことから世間の評価も高かったが、主人公自身は、真剣の立ち会いではかなわないことを自覚していた。
改めて師匠に挨拶に行った主人公は、新たな必殺技を伝授される。

ラスト、ついに「鬼の爪」が閃くが、それは見てのお楽しみ。

評価:80%(なんにもない日常から目が離せなくなる。こういう邦画こそ見て欲しい。たそがれ清兵衛より娯楽性が高い)

2011年10月25日 (火)

たそがれ清兵衛

むかーし、むかしのことじゃ。
妻を亡くした下級武士・清兵衛は、幼い二人の子供とボケの始まった老母の面倒をみるために、今日も家路を急ぐのじゃった。
人は、そんな彼を黄昏時にいそいそ帰る、たそがれ清兵衛と呼ぶのじゃった。

周りは心配して、清兵衛に縁談を持ち込むのじゃが、どーゆーワケか全部断るのじゃった。
断るくらいなら、こちらに分けて欲しいのじゃった。
そして、ビンボーな上に、ヒマのない清兵衛は、ますます汚くなっていくのじゃった。

そんな彼の元へ、幼なじみの妹が、出戻って遊びに来るのじゃった。
サンタフェ辺りで写真集を作りそうなくらいいい女じゃった。
清兵衛もサンタフェも、なんだか、見ているこっちが恥ずかしくなるくらい好き合っているのじゃった。
でも、言葉には出せないのが、また恥ずかしいのじゃった。

話はまだまだ続くのじゃが、さほどの盛り上がりもないのじゃった。

ワーキングプアゆえに先妻に苦労をかけ、どうやら、イマワノキワの先妻に「こんな所に嫁ぐんじゃなかった」ってなことを言われたらしい清兵衛の悲哀。
男尊女卑嫁姑小姑に縛られ、初恋を押し隠すサンタフェ。
どうってことのない日常に思いが溢れて、画面から目が離せなくなってしまった。

評価:80%(なんにもないエセ邦画があふれていたりするけれど、なんにもない日常の素晴らしさをきちんと描いた、そんな邦画に触れて欲しい)

スプラッター・ナイト 新・血塗られた女子寮


ヒロインは、ハイスクールのリア充で真面目な女生徒。

女子寮の生活は楽しいけど、ビッチ友達がちょっとウザい。
でも、同級生だし、気の合う友達もいるし、しょうがないね。
付き合いもあるし。

今日は上級生の卒業乱痴気パーティだけど、ビッチ友達に強引に連れ出される。
なんか、ビッチの一人の弟くんが発情してうざいので、別のビッチが薬を盛られて眠り込んだふりをしつつ、ハメられる寸前に死んじゃうフリをして脅かしちゃおうって話らしい。

勝手にやってよ。でも付き合いもあるし。

隠しカメラで監視しつつ、計画は大成功。
弟くんを連れて、ないしょで死体を捨てに行くことに。

ここまでやるか?でも、付き合いがあるし。

弟くんはパニックを起こしてウロウロしているし、ビッチたちは悪乗りして煽るし。

もうやめようよ。でも、付き合いがあるし。

ここで、ハプニングが発生。
なんと、弟くん。死んだふりをしているビッチを、本当に殺してしまう。
救急車呼ばなきゃ!警察呼ばなきゃ!
でも、みんな、なんとなく、いいんじゃねとか、前科イヤだしとか、死体を捨てちゃおうとか言い出すし。

まあ、しょうがないか。付き合いがあるし。

突然、1年後!
死んだビッチは行方不明扱い。
ヒロインは恋人とラブラブ
他のみんなも、なんか、うまいことやっている。
明日からは社会人。
明るい未来が待っている。

もう、いいよね。付き合いもあるし。

そして始まる卒業乱痴気パーティが、無事に済むわけがないのであったたた。


なんか、どっかで見たことあるなと思ったら、リメイクらしい。
マントの怪人が、1年前の殺人に絡んだ女の子を次々に殺害していくB級映画。
最初の殺人を見ないことにするヒロインの優柔不断さに感情移入できない。
殺人じゃん、殺人。
この辺りを軽くクリアしてしまう感覚が、説得力に駆ける。

絶対、ビッチをヒロインにするべきだよ。
んで、バンバン脱いでくれたらうれしいです。
あの程度オッパイじゃ、タイトルが泣くぞ。

評価:50%(フツーのB級ジェイソン物。血しぶきの割にノリが軽い)

2011年10月23日 (日)

ジェニーズ・ボディ 地底の呻き

ツタヤのPOPに「トランスポーター2の女テロリストがヒロイン」と書いてあった。
あれはおもしろかかった。
基本、裸か下着で、びしょびしょになりながらガンアクションを繰り広げるクールな悪役で、主人公を食っちまうくらいカッコよかった。

エッチな展開を期待して、思わずレンタルしてしまった。

砂漠のど真ん中の研究所から、突然、音信が絶えた。
砂の嵐を乗り越えて、調査員が一人だけ派遣される。
人一人いない不気味な研究所。
血で書き殴られた謎のメッセージ。
不自然な錯覚。

さっさと帰った方が良くね?と思った時、蜃気楼の向こうから、ホットパンツのイケテルおねーちゃんが走ってきたのだった。
で、いきなりシャワーを浴びるのだった。
こりゃ、悪魔か天使かしかありえないでしょ。
でも、仲良くなるのだった。

研究の内容がヤバイ。
地底深くに、大昔からのちょっとした空洞が空いているので、掘り返しちゃおうというのだ。
これって、あからさまに地獄のことだよな。
諸星大二郎の「ぱららいそさいくだ」じゃん。
なんか、大勢のうめき声が聞こえるし。
聞き覚えのある声も混じっているし。

こんなところを調べに行くのが、トラウマ持ちの元警官。
やらせるなー!
これだけでジェイコブズ・ラダーでしょ。
本人も死亡フラグを自覚しているみたいで、女を悪魔ではないかと疑いだす。
もちろん、やることはやっちゃうけど。

現実と幻覚がごっちゃになっていく…というには話をキレイにまとめすぎている。
わかりやすい割に、物語がゴチャゴチャして収まりが悪い感じ。

言うほどエッチでもなかったし。
って、そこがいちばん不満なのかよ。

評価:60%(悪魔系より、トラウマ系の好きな方におすすめ)